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「お母さん、化学式が頭皮から中に入ってこないよ、、弾かれるかんじ!.」困り顔の娘に「血は争えないね、、。お母さんもそうだったから。」とスマナソウに頷きました。

何を血迷ったか高校で最初に化学を選択してしまい、まったくもって授業についてゆけず毎回赤点で苦しむ私を見かねた友人が何処から「物理は、真面目に授業に出ていれさえすれば勉強しなくても赤点は免れるらしい。」との裏情報を教えてくれ、もちろん飛びつきました!!化学が駄目なら物理へとのセンス自体が全くもって理系センスゼロな訳ですが、、。新学期、物理の授業第一声、先生は「お前ら、この高校で真面目に物理なんて勉強する気ないだろ。自分は透析をしているので1時限すべて授業をすることはしません。」と短い授業であることと残り時間は好きに自習するようにと説明されました。放課後の部活やデートに備えひたすら睡眠をとる者。明菜ちゃんヘアの完成度を高める者。予備校の勉強をする者。っと田舎の女子校らしく皆のんびりのびのび過ごしていました。そんな先生が、1度だけ最初から最後まで立ったまま授業をした時がありました。チェルノブイリ原発事故、直後の授業です。いつもの短い授業が終わるとおもむろに「チェルノブイリ原発事故を知っているか?お前たちの中には将来子供を産むものもいるだろう。だから、馬鹿は馬鹿なりにとにかく自分の頭で考えてくれ。それが今回のテストだ。」と今まで見た事のない赤みのある顔と大きな声でした。それから、バブル経済を経て、電気がどうやってつくられているかなんて深く考えることもなく。科学の進歩で原子力発電は、安全なものになっていると都合良く勝手に思い込んでいました。今だったら先生の顔の赤みは怒りでいっぱいだったこと。冬の雨の日だって簡単に照明をつけたがらなかったこと。自習時間は、窓辺の明かりで本を読んでいたことの意味がわかります。先生が、私たちの事をいつも馬鹿だ馬鹿だとおっしゃっていたけど、本当に大馬鹿でした。今の日本の原発の状況を考える事は辛く苦しいことですが、馬鹿は死ななきゃ治らないっていいますから、今度こそは、死ぬまで考える事を止めないようにします、先生。